kiminori morishita Interview Part 3

「08sircus / 08book」
 

世田谷の羽根木にアトリエを構える08sircus。
今回は kiminori morishita から08sircus、08bookが
誕生したきっかけやタイミング、
森下公則の心の変化についてお届けします。

08sircusの立ち上げ、そして08bookをオープン

- 2010SSメンズコレクション、2012AWウィメンズコレクションをスタート

独立したタイミングで08ircusをスタート。

当時アトリエがあった池尻大橋のマンションが耐震基準により取り壊されるのをきっかけに、新しいアトリエを探すことに。

旧アトリエから近い場所に軽井沢みたいなところがあると紹介され訪れた羽根木の地。その場所にしかない心地よさに、直感で今のアトリエを決めたという。

独立する前も渋谷や代官山で長年働き、いつも喧騒にいないとファッションはデザインできないという勝手な先入観があった森下が、静かな場所で肩ひじ張らずにデザインをしたいと考えるようになったきっかけの場所だ。

- ジル・サンダー氏の言葉と現アトリエの地、羽根木 

同じタイミングで、ドイツでジル・サンダー氏と会う機会がある。

そこは、湖畔にある古城のような自宅とアトリエで、庭ではリスが遊んでいるような場所。

「キミノリはよくあんな空気も悪くて緑もないようなところで、デザインができるわね」
逆だと思っていた森下の考え方が決定的に変わったサンダー氏からの言葉だった。

羽根木のアトリエの窓からは空と木々しか見えない、そしてその時々の鳥のさえずりが聞こえてくる場所。

羽根木は心が平和で豊かになり、張りつめていた自身の心の居所が変化した地だと森下は言う。
鷹、ホトトギス、ウグイス、ハクビシンやタヌキが訪れる羽根木の森。

今でこそ羽根木マルシェも開催され、たくさんのデザイナーやアーティストも移り住んでいる羽根木だが、アトリエの1Fを開放した08bookオープン時はまだ、他の店やアトリエがない時代だった。

週末だけオープンする08bookでは08sircusのアイテムだけでなく、国内外のアーティストの作品やヴィンテージの家具など、08sircusの美意識を体感できる空間となっている。

08book

東京都世田谷区羽根木1-21-12 #Q

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